「四姉妹」ものが好きだ。その代表は谷崎潤一郎の
1948完筆「細雪」です。それも原作よりも映画が面白い。
もちろん原作は優れているのだが、映画の方は、
その時代の最も輝く女優が選ばれ、演じるからだ。
最初の「細雪」映画化は1950年で当時のトップスター
(高峰秀子)が四女・妙子を演じた。
1959年版からは豪華絢爛の女優による四姉妹が
続きます。
長女・鶴子(轟夕起子) 次女・幸子(京マチ子)
三女・雪子(山本富士子)、四女・妙子(叶順子)
1983年版は長女(岸恵子)次女(佐久間良子)
三女に(吉永小百合)、四女(小手川裕子)、私は
これが歴代で最高の配役でしょう、監督は市川混さん。
あと舞台演劇で1966年から50年間、明治座の
定番としてロングランを続けているが、近年でベスト配役
は長女(高橋惠子)、次女(賀来千香子)、三女
(壇れい)、四女(中越典子)と思います。
「四姉妹もの」のもう一つの代表は(向田邦子)の脚本
の「阿修羅のごとく」でしょうネ。1979年の書きおろしで
NHKで放映された。テーマ曲「ジェデイン・デデン」の
恐いメロディーが今も耳に残る。
長女(加藤治子)次女(八千草薫)三女(いしだあゆみ)
四女(風吹ジュン)、演出があの和田勉さんです。
映画は2003年森田芳光監督で、長女(大竹しのぶ)、
次女(黒木瞳)、三女(深津理恵)、四女(深田恭子)で
上映された。
四姉妹ものの面白さは、ある意味、同じパターンである。
実家に起こる凋落や事件を、長女を中心に何とかせねばと、
あれこれ苦心することだ。
ややクールな次女と、マイペースな四女という定石もある。
また、それを取り巻く男たち(夫や恋人)の存在感の薄さが
共通していて、誠に面白いのである。
この手の映画を見て何時も思うことだが、こんな男たちの一人
なら、私も役者として演じることができるだろうと・・・
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