ハリウッドの超娯楽大作は何か?と問われれば
迷わず「タワリングインフェルノ」1974と答えるでしょうネ、
ハリウッドで一番の人気スターと往年の大スターを勢揃登場させ、
米国サンフランシスコに完成した超高速ビルの落成式で火災が
発生した大パニック映画である。
1972年「ポセイドン・アドベンチャー」が大ヒットした、
豪華客船が嵐で転覆する映画だが、これ以来「大地震」1974と
続きパニックブームとなった。
いやぁ~この手の映画の面白さは、パニックのSFX映像と共に
群像劇=人間ドラマだ。特に大富豪や政治家など、日頃高邁な
アメリカのセレブ達がパニックの中で、正体丸出しエゴ丸出しで
見苦しく振舞う所であろう。
この映画もビルオーナー(ウィリアム・ホールデン)は著名な
経済人だがビル建設費を削減し、資金繰りを図り、利益を優先
する人物である。
その娘婿(リチャード・チェンバレン)は義父の意を受け、
さらに自分の私腹まで肥やそうと、更に建設費を節減し、結果
安全を無視した違法減築ビルを建ててしまた。
また他人を押しのけ自分だけでも助かろうとする卑劣な男。
彼はTV「ドクター・キルデア」1961で大ヒットの人気アイドル
スターであったが、こんな悪役を演じ、しばらくイメージが悪く
なったと記憶する。
上院議員(ロバート・ヴォーン)当時TV「0011ナポレオン・ソロ」
で日本でも大人気スターである。その後セレブというと彼のイメ
ージが強い役者彼もいち早く逃げようとして、ビルから転落する。
ビルの役員(ロバート・ワグナー)落成式のパーティの最中に
ビルの一室でなんと愛人秘書と情事を楽しんでいたが、
その結果二人とも逃げ遅れ、火遊びで丸焼けとなった。
ビル保安主任(O・Jシンプソン)アメリカンフットボールの
殿堂入り選手引退後にバリウドスターになり、正に絶好調出演、
しかし1994年に女房を射殺した。人種問題を絡めた裁判となり、
刑事で無罪、民事で有罪というメちゃクチャな判決となった。
証券詐欺士(フレッド・アステア)正に40年代のハリウッドの
ミュージカル大スター、パニック映画はこういう人が出るのが
楽しみである。この映画で彼は往年の名女優「慕情」1955の
(ジェニファー・ジョーンズ)と絡む。
設計士ダグの女房(フェイ・ダナウエイ)1967に「俺たちに
明日はない」のボニー役でブレイクした。
さてこの映画主役はビルの設計士(ポール・ニューマン)か?
消防隊長の(スティーブ・マックイーン)かで当時話題になったが、
設計士はこの火事の責任の一人であるし、最後に隊長からのセリフ
「いつでも安全な高層ビルを作る時は方法を聞きに来い!」の一声
で主役はマックイーンであることを世に示しました。
これマックイーンのアドリブかもしれない「主役は俺だ文句あるか!」
と言ってるも同然ですネ
制作はパニックの大御所,あの(アーウイン・アレン)さん
監督は(ジョン・ギラーミン)さん、名前の通りギラギラしている。
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