いやはや!1960年代の第二次世界大戦映画(欧州戦線)のコメントが
止まらなくなった。私は決して戦争好きでないが、子供の時のプラモデルと
フギャア遊びの延長で、当時この手の映画を見まくっていたことは確かだ。
その中で、個性的過ぎた米軍の将軍の生きざまを画いた名作
「パットン大戦車軍団」1970年に一言。
果たして英雄なのか?戦争狂なのか?
抜群の軍略センスを持ち、次々武功を立てたパットン将軍。この映画の
冒頭はノルマンジー作戦前日に行われた彼の演説からはじまった。
米国旗を背に「前進あるのみ」「ドイツ野郎を殺しまくれ」と叱咤する。
将軍でありながら「糞野郎」「ファック・ファック」の連発で、字幕も日本語
吹き替えも改編に次ぐ改編であった。これで彼のキャラクターが判った。
「猛進」もよって、北アフリカ戦線で見事ドイツ軍をアフリカから追い出し、
ライバル、ドイツの名将ロンメルを負かした。また欧州に転戦した後は
英国のモンゴメリー将軍に対するライバル意識で、無謀な作戦を実行、
成功するも、こちらの死傷者数も甚大であった。
一方モンゴメリーもパットンに負けまいとして、焦ってマーケット・ガーデン
作戦「遠すぎた橋1977 参照」を遂行して失敗する。
モンゴメリー役の(マイケル・ベイツ)が実に似ている。
主役(ジョージCスコット)もパットンに似すぎている、この映画で
1970年アカデミー主演男優賞を受賞したが、何と!辞退して
しまった。スコットの頑固偏屈もパットンから乗り移ったのかもしれない。
輝かしい戦歴と戦功を上げながら、部下を叱咤するつもりで侮辱し
殴打したことが事件となり、降格され最前線から外された。
戦後も新しい軍首脳からはずされた。そして交通事故で急逝した。
寂しい英雄の死であった。口は災いの元である。
Silence is Golden , Speech is Silver 正に蓋し!自戒しよう。
監督はフランクリン・J・シャフナー、脚本は後の大監督になった
フランシス・フォード・コッポラ。
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