「キング・コング」は1933年に作られ、その特撮とダイナミックな
ストーリーで世界中を驚愕させた。
第一次大戦の戦闘機パイロットであった(メリアン・C・クーパー)と
従軍カメラマンであった(アーネスト・B・シェードザック)が出会い、
その後意気投合し制作・監督として共同制作したものだ。
特撮ストップモーションの創設者(ウイリアム・H・オブライエン)が
特撮を受け持ち、更にデビッド・O・セズニックが総合プロデュース
し世界的に大ヒットさせた。
「キングコング」は特撮映画の元祖、怪獣映画の元祖中の元祖と
言えます。後世に大きな影響を残した。
日本特撮の父(円谷英二)はキングコングを見て「ゴジラ」1954を
創造し、その後世界に誇る東宝特撮を作り上げた。私のゴジラ
好きは生まれて初めて見た映画故の事であるが、そのゴジラの
ネタ元は「キングコング」であったのだ。
漫画巨匠(手塚治虫)も彼の第2作目は「キングコング」で
ある。このSF漫画から日本コミックの基礎を作ったと言える。
幼い頃、私がこの映画を見たのはゴジラの後であるが、ショックを
受けた。霧の髑髏島に踏み込む探検隊のワクワク感が凄かった。
1933年制作とは言え、特撮は素晴らしい(オブライエン)の
人形をコマ撮りするストップモーションが自然で本物に見えた。
ティラノザウルスとの対決、大都会ユーヨークで人間は摘み上げ
られむしゃむしゃと食われ、大足で踏みつぶされるシーンに私は
恐怖で震え上がったと記憶する。
ニューヨークの象徴、当時世界一高いエンパイアステートビルを
世界的名所にした。頂上での複葉機との銃撃戦こそ歴史的
名場面といえます。
髑髏島の神秘、怪獣との戦い、大都会ニューヨークでのショー
ビジネスの紹介、「美女と野獣の恋」、半裸のヒロインと見せ場
満載で1933とは思えないほど優れたエンタテイメントでした。
コングの大被害をもたらしたデナムのセリフが印象的だった。
「皆さんコングは世界八番目の不思議であります」
「飛行機ではなく彼女の美貌が野獣を仕留めた」のだ。
アラビアの預言者曰く「どんな野獣も美女を見た瞬間、
殺戮を止め、腑抜けになる。」
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